おなじみ
Discoverさんの、
こちらのモニターに当選していました。
森川先生の政治リテラシー講座『若者は、選挙に行かないせいで4000万円も損してる!?』
読者モニター大募集!懸賞やモニターはほとんど応募したことなく、当たったこともなかったのでびっくり。
まだ世に出回っていない本を読める機会などそうそうありませんので、なんだか嬉しいものです。
本をお送りいただいてありがとうございました!
うっかりしていたら今日〆切でしたので、
慌てて読み終えて書いています。
アマゾンはこちら。
若者は、選挙に行かないせいで、四〇〇〇万円も損してる!? (ディスカヴァー携書) (新書)
森川 友義 (著) 副題は、
「35歳くらいまでの政治リテラシー養成講座」
メッセージは至ってシンプル。
若者よ、投票に行こう!その為に現在若者は政治によっていかに損をしているか、
それこそ4000万円というインパクトのある数値と共にまずは解説してくださいます。
私はここであげられている、1980年前後生まれのもっとも損をしている世代なので、
読みながらちょっとため息。
続いて、政治の仕組みを
「有権者」「国会議員」「特別利益団体」「官僚」
という、4つの軸からわかりやすく解説しています。
その上で、終章
「政治を変えるのは、あなた!」
というメッセージ。
私は終章が一番好きでした。
さてさて。
この本は、とてもわかりやすくて読みやすい。
メッセージも至ってシンプルで鮮明。
それで十分なのかもしれませんが、
だからこそ、私は"もったいない"と結構思ってしまったので、その点を少し。
本を送っていただいてちょっと書きづらくもあるのですが、でも、
表面だけ誉めてもしょうがありませんので。
1.シンプルで歯切れが良いことが、かえって不安に
これはもう、趣味の問題かもしれませんが…
そしておそらく、著者も編集者も"あえて"やっているのだと思うのですが、
ちょっとシンプルすぎるのです。
例えばですが、著者の森川先生は"進化政治学"という分野がご専門で、
「人間は利己的な生き物である」という前提に沿って政治の仕組みを説いていきます。
でもここでいう「利己的」とは何を指すのか?
「利己的な行動」とは何なのか?
利己的だと思われる行動は本当は果たして本当に利己的なのか?それは何で判断されるのか?
などなど、私は別に適応進化が専門ではないのですが、
ここで言われていることが、どのように定義されて、どういったデータをもとに議論されているのか、
というのがどうしても足りないのです。
また、「有権者」「政治家」「特別利益団体」「官僚」それぞれは、
実は互いに重なり合っているものでもあって、
そういうところはどのように議論されるべきものなのか、などなど。
いえ、これはそういう本ではないのであるとはわかっているのですが…
かつ(たぶんこれもあえて)、文章表現そのものが、
少々乱暴で刺激的。
ただ、このように"あえて"細かい話を避けて、
シンプルにメッセージを届けようとすることで、どうしても、
どこまで信じて良いのか?というのを私は感じてしまいました。
私は政治学にはとんと無知なのですが、ここで述べられていることが、
この分野ではすでに確立され、ある意味常識となっているレベルのことを
噛み砕いて説明してくださっているのか、
それとも著者本人の主義主張が色濃く出ているのもなのか、というのも判断しかねてしまいます。
ただ、あくまでターゲットが"選挙に行かない若者"であり、
そのターゲットを投票に向かわせるという行動を起こさせることが本書の目的であるのならば、
この本の戦略はきっと正しいのではないかと思います。
だからこそ、よりもったいないと思った点。
2.この本は、本当にターゲットに届くのか?
私はDiscoverさんのファンですが、
Discoverファンというのは、結構投票率が高いのではないか、
と個人的には思っています。
また、今回の本のタイトルなどから手に取る読者は、
実はすでに選挙に行って、投票している層なのでは?と。
私自身、ここで言われている政治リテラシーがとっても低いことは重々自覚しているのですが、
それでも選挙には行きます。毎回投票します。
でも、モニターにして頂くのではなかったとして、自分でこの本を買ったかは自信がありません。
普段選挙に行かない、より関心が低い層でしたら尚更でしょう。
そして私自身、自分自身が含まれる若い世代にはぜひぜひ投票に行って欲しいと思っています。
そして、そのためには、実はこういう本は、もっと若い世代、
高校生とか、できれば義務教育の中学生くらいでも読んで良いのでは?と感じました。
1.のもったいなさが結構気になってしまったので、この本だけでというよりは、
かちっとした教科書とか、また違う個性、主張の学者の本などと合わせた形ででも、
中高生くらいが読んでいたりすると心強い。
選挙に行って、投票するという民主主義のごく基本的なところは、
やっぱり早いうちにきちんと教育するべきことなのではと思っています。
で、中高生向けであるのならば、タイトルはやっぱり違うだろうし、
全体的にももうちょっとマイルドにしたほうが良さそうかなと、個人的には思いました。
現実的なところとしては、まずは自主的にこの本を手に取った人が、
身の回りの選挙に行っていない若者に勧める、という辺りが良いのでしょうか。
もったいないと思ったところはこの辺で。
私が好きだった終章について。
この章はこれまでの章とはちょっと趣が違って、
著者が読者に訴えたいことが落ち着いた力強い調子で綴られています。
印象に残った主張としては、
もっと政治家の力を強くして、国民に選ばれた専門知識のある人々が、
より長期的な視野を持って、断固として国を動かしていく体制を作っていくべきであること。
マクロ的見地から日本政治を考えること。
・財政赤字問題
・経済成長モデルの再構築
・教育問題
データが!とか言っておきながら主観的でなんですが、
この3つは私も大変気になっている問題なので、継続的に考えていきたいです。
そしてなにより、投票に行くこと。
このメッセージはやっぱり絶対です。
最後蛇足ですが、上であれこれ言ってしまいましたが、
途中コラム的に挿入されている、最近の研究の話、進化政治学の話は、
個人的に興味をそそられるものでした。
森川先生のご著書はこれまで拝読したことがなかったのですが、
別の本とか、それこそ論文であるとかを読んでみたいと思いました。
【追記】
そうそう、さっき書き忘れましたが、
この本を読みながら、投票のハードルがもっと下がる仕組みを作れないものかなぁ、
と考えていました。
web投票なんて、近いうちに実現されたりするのでしょうか!?